イレイスアサシン第3話~ポル巡査の憂鬱~

ポルは署の駐車場に止めていた古い形の車、マスタングでいつも署に通っている。
署の近辺の街は大都会。
色んなレストランや、洋服屋、その他多くのビルや、映画館等が立ち並ぶ。
署の場所はその中心地にあり、ポルは署のある大都会の郊外の小さな街に暮らしていた。
ポルは妻のローザと、息子シェーン、息子の妻エリザ、息子の子供のリリと暮らしている。
ポルの家はプールがあり、息子夫婦や孫は夏は良くプールの近くでバーベキューをしている。
寒い冬に暖炉のあるポルの家は煙突屋根。
ポルのマスタングは、家の横の駐車場に停められている。
息子シェーンは新車のボックスカーを買った。
ポルが夜の7時に決まって署を後にすると、マスタングのエンジンをかけ、郊外へ向かう。
ポルはいつも孫のリリの事を可愛がっている。
ポルが家の駐車場にマスタングを停めると、
老体を動かし、疲れた表情で家に入る

だが孫のリリがいつもポルの帰りを待っているのだ。
リリが待っていたと言わんばかりにポルに話かけた。
「ポルおじいちゃんおかえり!おしごとおわったの?リリね、ポルおじいちゃんの絵を書いたの!」
ポルは疲れた表情をいつも孫のリリに癒して貰っている。
リリは5歳の女の子。
ポルはリリを抱き抱え、老体ながらリリの世話をするのが好きだった。
ポルは満面の笑みでリリに話しかける。
「リリ!ただいま。おじいちゃんの絵を描いてくれたのか、ありがとうリリ。ローザ達はもう食事の準備かな?」
ポルは愛妻家だった。シェーンとシェーンの妻のエリザともうまくやっている。
絵に書いたような幸せな家庭だ。
だが妻のローザは身体が弱かった。
だから、シェーン達はポルとローザの面倒を見ようと、郊外のポルの家に一緒に住んでいるのだ。
ローザは車椅子。
ポルが帰るとリリをシェーン達に預け、ローザの具合を見る。
ポルはいつも帰るとローザの手を握る。
ポルは心配そうにローザに話しかけた。

「ローザ、ただいま。調子はどうだ?ん?シェーン達が夕飯を作ってくれてるだろ?一緒に食べよう、ローザ。」
ローザはポルが帰ると安心するのだ。
警官という職務についているから尚更だ。
ポルはローザの車椅子を押し、リビングに向かうとシェーン達が待っていた。
シェーンとエリザ達が夕飯を作って、ポルの帰りを待っていた。
シェーンはポルにハグしいつもポルの帰りを待っていたと言わないばかりにいつも決まってこういう
「おかえり、父さん。フィアの奴の事が気になるんだろ?いつかフィアが家に来ればいいさ。リリも喜ぶ。」
エリザもいつもポルを笑顔で迎える。
シェーンはフィアと同じ30歳。エリザは28歳。
仲の良い夫婦だ。
シェーンはポルを見習って、エリザを大切にしている。
エリザは料理が得意だ。
シェーンは畑仕事をしている農業の仕事。
エリザは専業主婦だ。
エリザはポルが帰ると
「おかえりお父さん、今日は寒いからポトフよー。シェーンの畑があるから、野菜も美味しいわ」
エリザはそういうとニッコリ笑い、リビングにあるテーブルに夕飯を並べる。

ポルは無宗教だった。
何かに縛られるのは嫌だという観念なのか、本当のところは誰もわからない。
ローザをテーブルに連れてきたポルは、いつも決まってローザの横に座る。
ローザが食べる時に困らないように、夕飯をいつもポルが皿に盛るのだ。
「ローザ、今日はポトフだ、暖まるぞ、栄養を取っておくんだ。」
ローザはポルの好意をいつも有り難く感じていた。
ローザはいつもポルにこういう。
「あなた、もう警官なんてやめて欲しいの、あなたが死んだら私は……」
いつもシェーン達が心配しているのは、ローザの体調だけではなく、ポルが警官をやっている事が辛いあまり、気落ちしている所だ。
シェーンはローザを気遣い、いつもこういう。
「母さん、大丈夫だよ。フィアが守ってくれるから。さあ、夕飯を食べよう。」
いつもローザとシェーンはこのパターンだ。
フィアとシェーンは幼馴染。
警官になったフィアをシェーンも心配している。
シェーンはいつもフィアの事をポルに聞く。

「父さん、フィアの恋人は出来たのかな?アイツはシャイで鈍感だから、なかなか出来ないだろ?父さんもきになってるだろ?」
ポルが心配しているフィアの事もシェーンは把握しているのだ。
ポル達が夕飯を食べてる時はテレビをつけない。
家族団欒を楽しむ為だ。
夕飯が終わったら決まってポルはいつものように
暖炉の近くの椅子でローザを見ながら一緒に手を繋いで暖炉の近くで温まっている。
ローザはこの時が1番幸せなのだ。
ポルがローザの1階の寝室に車椅子からベッドに優しくうつす。
ポルとローザを二人にする為にシェーン達はこの時はそっとしておくのだ。

ローザをベッドで寝かせて手を握る。
ポルは憂鬱な表情はローザの前では見せない。
ポルはローザに「おやすみ、ローザ、愛している」

というとローザは笑顔で「私もよ、愛しているわ」

ローザが寝るとポルは暖炉の椅子に座る。
シェーンがリリを連れポルが憂鬱そうにローザの事を心配しているのをいつも慰める。
「おじいちゃん!絵を見て!これ!おじいちゃん!」
リリはいつもポルの絵を描いてポルがに渡すのだ。
ポルはリリの絵をいつも笑顔で見る。
シェーンとエリザはそれを見ている。
「リリ、うまく書けたね、将来は画家かな?」
ポルは笑顔で答えた。
リリは絵が上手かった。
ポルの絵を書く以外にも家の絵を描いたり、いつも絵を描いている。
シェーンとエリザも画家になるだろうといつも笑顔で見守っている。
リリはポルが大好きだ。
画家は目指していなかった。
リリは何も言わないが、ポルのような警官になりたいと、幼いながらに考えていた。
リリが寝静まると、ポルはローザを心配し、また憂鬱な顔で暖炉の側の椅子にいた。
シェーン達はポルをいつも心配している。
ローザを想うばかり、いつもリリとローザが寝静まると憂鬱な顔をしているからだ。
ポルはシェーン達に「おやすみ」というと、ローザの横のベッドで寝る前にローザの手を握る。
「ローザ、おやすみ。」

ポルは憂鬱そうにため息を吐き、眠りにつく。
ポルはローザを愛しているから、警官を辞める事も考えているが、フィアが気になっているのだ。
ポルが寝ると、シェーン達も寝室に行き、寝静まる。

ポルが憂鬱を毎日抱えている事をフィアは知らないのだ。





あとがき

久しぶりの更新となりました😅
待っていた方はいたのでしょうか……

かなり間があいてしまいました、イレイスアサシンですが、なかなか時間が取れずにあまり編集を出来ませんでした😱
申し訳ございません……  

今回は巡査ポルの話を編集致しましたm(__)m

すみません、かなりブランクがあいてしまいました……
お楽しみ頂きましたら幸いです😅
読んで下さった方ありがとうございますm(__)m

ジローより

ジローの感謝。

絵描き家ジローのホームページです✨ よろしくお願いします✨ 座右の銘は「ありがとう」絵描き家というよりは万事屋ですが、よろしくお願いします🌙

0コメント

  • 1000 / 1000