エッセイ「月」

帰り道に疲れきった僕は夜空を見上げていた
結婚して、夜空を見る暇もそういや無かったなぁと、月を眺めていた。
当たり前のように過ぎて行く日常の中で
「はぁ、何やってんだろ」
とため息をついては
妻の待つ家路に急いで帰っていた。
「月見たのはいつぶりかなぁ。」
目まぐるしい日常の中で
桜も葉桜に変わった。
もう夏のような暑さが照りつけ、たばこを吹かしてはため息をついていた。
当たり前に過ぎていく日常の中で
「この人しかいない。」
って決めた妻の手料理も美味いし、旦那になるなんて思いもしなかった自分だった。
なんもかんも持ってるようで、持ってないような人間なんて
この世の中にゃいっぱいいるだろうさ。
ただ、今日も当たり前の1日が終わって、今日も愛する妻のいる家に帰宅する。
家に明かりが着いている。
妻の事をかみさんと呼ぶようになったのも、いつの間にかだったなぁ。
帰宅すると、妻が「おかえり」と。
僕は「ただいま」と言い、妻が「今日はどうだった?」
と言ったから「月が綺麗だったよ、見せたかったよ。」と。
妻は不思議そうな顔で「そう。」と少し笑った。
かみさんは神さんだな。

ジローの感謝。

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