童話ケット・シーの王女と9匹の猫1
ジャックナイフは「あなた」が寝静まった後に
「あなた」の心の中から
猫達を呼びました
ジャックナイフは「あなた」の寝ているベッドの周りに9匹の猫を集めました
9匹の猫達はジャックナイフをケット・シーの王女として「お姉様」と呼び
「あなた」が寝静まった後に猫の集会を開いていました。
「あなた」の周りの人に「あなた」を傷つけた人がいないか
ジャックナイフはいつも心配そうに9匹の猫達との集会で話すのです。
ジャックナイフは「あなた」の心の中から、9匹の猫のうちの毎回1匹に
「あなた」を優しく見守るように伝えます。
そしてジャックナイフと9匹の猫の集会は毎晩行われているのです。
ジャックナイフは夜が開ける前に
9匹の猫に言います「「あなた」を見守ってね、あなた達9匹の猫にワタシの祈りを贈ります。」
するとベッドで寝ていた「あなた」の心の中から、ジャックナイフは
光を放ち、
9匹の猫達はジャックナイフの祈りを受け取り、
元の場所に帰って行きます。
ジャックナイフは「あなた」が起きるとなにごとも無かったかのように
1匹の猫を「あなた」の家族ように「あなた」の家の中に招き入れていました。
1匹の猫は「あなた」に懐いています。
「あなた」が外にいる時もジャックナイフは9匹の猫のうちの残り8匹にも「あなた」を見守るようにしていました。
「あなた」が猫達により見守られているのです。
「あなた」がいつも通りの帰り道、そう、季節は冬です。
寒さに凍えながらも家で待っている猫の為に早く帰宅しようと帰りを急いでいました。
もう街はクリスマスで賑わっています。
「あなた」が家にいる猫に小さなクリスマス・ツリーを買って行きました。
「あなた」が大好きなクリスマス・ツリーを家にいる猫にも見せてあげたいと
小さなクリスマス・ツリーを家まで持ち帰っていました。
すると「あなた」が持っていたクリスマス・ツリーを見慣れない人に突然奪われました。
その人は逃げ足が早く、「あなた」が追いかけても追いつけませんでした。
「あなた」は残念そうに猫のいる家に帰宅して、猫に「ゴメンね……」と謝りました。
その日の夜です。
ジャックナイフは「あなた」が寝静まった後に9匹の猫を集めて集会を開いていました。
「クリスマス・ツリーを盗んだ人を捕まえて、お願いします。」
ジャックナイフは9匹の猫達に祈りを贈って
猫達に頼みました。
そして猫の集会が終わったその夜の事です。
9匹の猫達はクリスマス・ツリーを盗んだ人を探していました。
すると「あなた」が持っていたクリスマス・ツリーを持った人を1匹の猫が見つけました。
9匹の猫はその人の周りに集まりました。
「ツリーを返して!」
猫達は人の言葉を喋り、その人から、ツリーを返して貰おうと頼みました。
ツリーを盗んだ人は「猫が喋った!」とびっくりしてツリーを置いて逃げました。
9匹の猫達はジャックナイフの待っている「あなた」の家迄ツリーを運びました。
その次の日に「あなた」が起きると盗まれたクリスマス・ツリーが「あなた」の家のリビングに置いてあり、1匹の猫が寝ていました。
「あなた」はびっくりしましたが、猫が起きてはいけないと
「ありがとう」とクリスマス・ツリーと猫に笑いながら言って
休日のクリスマスイブに「誰かが見つけてくれて家に届けてくれたんだな」
と独り言のように呟き
クリスマス・ツリーと猫をみて笑顔になりました。
クリスマスイブには「あなた」の恋人や、友達が遊びにきていて、猫達も9匹揃っていました。
幸せなクリスマスイブに
「あなた」は嬉しくて笑いました
「メリークリスマス!」
みんなでシャンパンを開けて
「あなた」は楽しいクリスマスイブを送りました。
ジャックナイフは「あなた」の心の中で微笑んでいつも「あなた」を見守っています。
世界中の「あなた」へ!
メリークリスマス!
あとがき
もう春でクリスマスの時期では無いですが、聖夜の街をイメージしました。
ジャックナイフは9匹の猫と世界中の「あなた」を見守っています。
皆様良い1日を。
ジローより。
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